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【ニュースリリース】 藤田真が日本3PL協会で「3PLコンペ」について講演

2011120601.jpg 12月6日(火)午後、眼ルパルク東京(東京都港区芝大門)で開催された社団法人日本3PL協会主催セミナー「"物流コンペ時代"を勝ち抜く方法」で、弊社コンサルタントの藤田真(ふじた・しん)が講演した。年末の繁忙期にも関わらず、会場は70名を超える3PL事業者が参加。リーマンショック後の深刻な経済状況にともない物流業務にコストダウンを求める声が高まっている。同協会の池上事務局長発案により、「かかる時代ゆえに、真に、3PL事業者が得るべき情報として、より実務的なセミナーが必要だ」との危機感から、物流コンサル3社による共同セミナーの実現となった。


2011120602.jpg "Session1"は、「どうなる3PL市場 ~3PL市場に"希望"はあるか?~」と題した講演。もともと、藤田は、今から15年くらい前の業界紙記者時代、「3PL」という言葉が生まれた頃から活字にしてきた先駆者的人物。3PL市場動向を話すには、最適だろうと考え、今回の講演を担当することとなった。冒頭、3PL市場が伸びており、今後もその伸びは続くことに言及、次に、3PL事業者が"二極化"していることを述べた。そもそも、3PLの大きな収益源として、「輸配送」、「不動産」、「流通加工」の3点を挙げ、各構成要因について掘り下げて解説した。具体的には、収益を挙げている会社は、「自社による輸配送比率が低い」、「自社施設の比率が低い」、「スタッフの自社雇用を重視している」ことを解説した。3PL事業者の将来が見据えるために、輸配送などで共同配送などを模索する必要性、本来、仲介費で処理すべき物流不動産契約について、サブリース(=中抜き不動産会社)など、お客様のコスト改善効果の妨げとなる契約を排除する必要性(=お客様からコスト改善意欲が無いとレッテルを貼られる危険性)、更には、現場スタッフを自社化(自社のパート・アルバイト)し、生産性を高める必要性を説いた。


 次に、「そもそも、コンペの前に・・・」という、実は、3PL事業者が提案書を書く以前に抱えている「コンペに声をかけられない」、「自社の強みが解っていない」という根本的な課題点について触れた。そして、通常、物流コンサルタントが定義する「○○型3PL」などとは一線を画し、ロジラテジーが定義する「汗かいて頑張ったら儲かる3PL」と「汗かいて頑張っても儲からない3PL」、つまり、3PL事業者から見た場合、3PLがビジネスである以上、"儲かるか""儲からないか"しかあり得ず、ここから逆算で案件を見極めることの重要性を訴えた。つまり、頑張っても儲からないボール球の仕事に手を出さないということだ。


2011120604.jpg 更に、今後、人口が減少していく日本国内市場で、右肩上がり経済下と同じやり方では立ち行かなくなること。そのためには、クリエイティブな発想に立ち、「業務領域・対象領域を拡大すべき」であること、中国は勿論、まだまだ、成長著しいベトナム、タイ、シンガポールなどの「海外に拡大するべき」であることに触れた。(※スライドに、各国の美人の写真を用い解り易く(?)解説)。

2011120603.jpg 本題であるところの"物流コンペ"であるが、当社としては、ロジビズの事例として掲載されているような、原価まで知り尽くしている物流に詳しいお客様よりも、比較的、緩やかに業務を廻している「自家物流」こそ狙い目であること、更には、そもそも、お客様(発注者)は、コンサルでも入れていない限り、そこまで物流には詳しくなく、また、発注の要件(RFP)自体が不完全であることも散見されるため、提案書を提出するまでのプロセスにおいてゲームメークを主導していくことが必要であることを述べた。ロジラテジーからのメッセージとして、100年以上前の日本人が移民として海外に挑んだことを紹介した。中小企業だからと臆することなく、"Toil in the Soil !!"(大地に挑め!)という精神で臨むべきであることを伝えるとともに、チャレンジする会社を支援していきたいとの思いを再認識した。

2011120605.jpg 【Session2】では、「成功する物流コンペの進め方」と題し、ロジ・ソリューション株式会社 コンサル第4部 中谷祐治部長が講演。「物流コンペとは?」、「物流コンペに声が掛ったら?」、「物流コンペで提案をすることになったら?」、「物流コンペ時代を勝ち抜くには?」という点について解説した。

2011120606.JPG 【Session3】では、本題の「物流コンペ提案書の書き方」について、株式会社日本ロジファクトリーの青木正一 代表取締役社長が講演。「3PLコンペに勝つための提案書の書き方を他社事例を踏まえ、実践ベースで解説」、「NLFにおける提案書作成の重要なポイント」、「提案書フォーマットを活用した内容の書き方」「他社事例紹介」などについて講演した。

 今回のセミナーは、通称「ロジ3社セミナー」と言われ、各コンサル会社で持ち場を分担し、開催まで漕ぎ着けることでできた。若輩者だながら、段取りを任された身として、両先輩には、自身の至らなさと、過分なるお力添えを心から感謝申し上げたい。尚、【Session2】【Session3】については、協会会員向けの(クローズドの)セミナーであること、他社の講演内容であることなどから、本セミナー開催レポートから詳細内容は割愛した。(文責:延嘉隆)